本記事では外資系企業の特徴や、向いている人と向いていない人を解説します。
外資系企業への就職・転職を考えている人は本記事を最後まで読んで、自分はどちらに当てはまるか考えてみてください。
Career Study
外資系企業とは
経済産業省「外資系企業動向調査」で定義された外資系企業には、以下の3つが挙げられます。
- 外国企業の日本支社
- 外国企業と日本企業の共同出資で設立された会社
- 日本の株式を取得した外国企業
それぞれの違いを解説します。
参考:経済産業省「第54回令和2年(2020年)外資系企業動向調査」
1.外国企業の日本支社
外国企業の日本支社は、最も一般的な外資系企業のパターンで海外企業が日本での販路拡大や顧客拡大を目的として、日本に進出して設立した日本法人です。
日本で設立されているため、採用の対象も日本国内の人材が基本となりますが、社内には外国人の社員が在籍していることも多いです。
経営方針や事業進捗は原則として本社の決定に従うことになり、本国の責任者が出向してくることもあります。
世界的に知名度のある企業などもあり、就職・転職を希望する人も多い、人気企業といえるでしょう。
2.外国企業と日本企業の共同出資で設立された会社
外国企業と日本企業の共同出資により設立された合弁会社も、外資系企業の一つです。
日本の市場を求める外国企業と、ブランド力や資本を求める日本企業が手を組んで出資して設立したものです。
出資の割合によって経営の決定権が変わるため、外資系の出資割合が多いと、外国企業の特色に近いカルチャーになります。
3.日本の株式を取得した外国企業
日本の株式を取得した外国企業も外資系企業の一つです。
経営の決定権が海外企業に移るため、経営方針や社内文化などが大きく変わる場合があります。
しかし経営権が海外企業に移っても、日本市場における戦略などのため日本主導の経営が続く企業も見られ、社内文化が日本の企業とほぼ変わらないこともあります。
外資系企業の特徴5選
実際、どんな感じなのかな?
外資系企業への就職・転職を考えている人は、以下に挙げる外資系企業の特徴を理解しておきましょう。
1.実力・成果主義
外資系企業は実力・成果を重視するため、年齢や在籍年数に関わらず結果を残せば若い人でも給与が上がり、昇進することも可能です。
一方、成果を出せない場合は評価が下がり、給与も上がらず、重要なポジションに就くことは難しくなります。
2.スペシャリストとして専門性を磨く
日系企業の総合職のように、様々な部署を異動して経験しながらキャリアアップしていくようなことはありません。
外資系企業では職種を超えて異動することは少なく、スペシャリストとして専門性を高め、自分の役割を果たすことで評価を上げていきます。
その職種のプロとして扱われ、若い頃から裁量権を持って働くことができます。
3.多様性のある職場環境
外資系企業は本社をはじめ、日本以外にも拠点があることが多いため、国籍や文化の異なる上司や同僚、クライアントを持つ可能性も高く、多様性に富んだ職場環境となります。
会社の中で仕事をこなすためには、高いコミュニケーション力、語学力が必要となります。
また多様な国の人たちと一緒に働くことで、グローバルな視点を身に付けることも可能です。
4.自分に合った柔軟な働き方ができる
外資系企業は日系企業のように、就業時間が固定されていることは少なく、自身の都合に合わせて柔軟な働き方ができます。
また有給休暇や長期休暇の取得は当然の権利と考えられており、日本企業よりもとりやすい傾向にあります。
そのため自身の都合やスタイルに合わせて自由度の高い働き方が可能となるでしょう。
5.フラットに意見を言い合える
上下関係に関わらず、お互いに意見を言い合う文化がありますのでコミュニケーション力が必要とされます。
会議などではベテランでも若手でも同じように意見を求められるので、常に自分の考えをしっかりと持っておく必要があります。
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外資系企業に向いている人の5つの特徴
ここでは外資系企業に向いている人の特徴について解説します。
1.実力を評価されたい人
入社時期や年齢・性別に関わらず「実力」を評価されたいという人には外資系企業が向いています。
与えられた仕事に対し、自分で考えて自主的に行動し成果を出していこうとする前向きな姿勢が必要です。
外資系企業では結果を出せば評価され、キャリアアップにつながるため「もっと上に行きたい」という意欲を持った向上心のある人は活躍できるでしょう。
また、キャリアアップにつなげるには、継続的に成果を上げていくことが必要であるため、持続力があることも大切です。
2.自分の能力を活かし成長したい人
これまで学んだり取り組んできたことを活かし、周りと競い合いながら自分の能力をさらに成長させたいという意欲のある人も外資系企業に向いているといえます。
外資系企業では個々の価値観で業務を行うため、自分自身でスキルアップを続け、成長していかなければなりません。
そのためにはどうすれば良いかを自分で考え、計画し、実行に移すことが大切です。
スペシャリストとして活躍し続けられるように知識や経験を深めていく気持ちを持ち続けられると良いでしょう。
3.高いコミュニケーション能力をもっている人
外資系企業では国籍や生まれ持った文化的な背景も様々な人々が集まり、多様性がある職場となっています。
そのような職場において自分の意見や要望を伝えるとともに、相手の意見も柔軟に受け止められるオープンマインドなコミュニケーションを取ることは大切です。
日本での常識にとらわれず、多様な価値観を受け入れるとともに自分の考えを分かりやすく伝えようと積極的にコミュニケーションをとれる人は外資系企業に向いています。
4.自己管理能力の高い人
外資系企業は時間や働く場所にとらわれず、自分の都合に合わせて柔軟な働き方ができるところが魅力の一つです。
しかしその分、自己管理能力がなければ成果に結びつけることができなくなります。
現状をしっかりと把握し、自律性に富んで、目の前の仕事も今後のキャリアも自分自身で考え、計画し、実行に移すことができる人は外資系企業で働くことが合っています。
目標を達成するために、必要なスキルや知識を自分で継続的に学び身に付けていくという姿勢も大切です。
5.自分の成果や考えをしっかり主張できる人
外資系企業では、日本企業と異なり、謙遜や遠慮は「意見のない人」とみなされてしまうので、注意が必要です。
自分の考えを論理的に伝え、成果や能力、挑戦したいことをアピールできないと、正当な評価がされないこともあります。
外資系企業において、発信力がある人は「自分の主張が明確」「やる気がある」などとプラスに捉えられます。
そのため自分の主張をはっきりと分かりやすく伝え、議論できる人は外資系企業に向いているといえるのです。
外資系企業で活躍するための準備とは?
外資系企業で活躍するには適性も必要ですが、努力をしたり考え方を切り替えることでカバーできることもあります。
次に挙げるような準備をして就職・転職活動を有利に進めてください。
キャリアの棚卸をする
キャリアの棚卸とは、これまでの経験やスキルなどを掘り下げることです。
自分の強み・弱みを知り客観的に自身の価値を把握することで、次に何をすべきかを考えてくことができるはずです。
外資系企業でなければならない理由を考え直す
日系企業ではなく、なぜ外資系企業で働きたいのかをもう一度考え直すことも、就職・転職を成功させるカギです。
外資系企業でしかできないことがあったり、外資系企業であれば自分の能力が十分に活かせたりするなら、面接の際にアピールできるでしょう。
市場価値を高める
キャリアの棚卸をした結果、自分に足りないスキルや経験があれば就職・転職に備えて市場価値を上げる努力をすることをおすすめします。
資格を取得したり、専門的な勉強会やセミナーに参加したり、プロジェクトチームに積極的に参加しましょう。
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外資系企業に向いていない人の特徴
まず、希望する会社がどんな社風なのか、どんなポジションを募集しているのかなどしっかりと企業研究することが大切です。
ここでは、参考に一般的に外資系企業には向いてないかも…という人の特徴を以下に解説します。
人と競うのが嫌いな人
外資系企業は前述のように、成果によって昇進や年収が決まる実力主義であるため、社員の競争意識は強いといえるでしょう。
競い合って成果をあげることが苦手な人や、心に余裕を持った状態で働きたい人には外資系企業は向いていません。
主体的に行動できない人
外資系企業では細かい指示がされず、日本のように丁寧な社員研修も行われないことが多いため、自分から積極的に学び、スキルを磨いていく必要があります。
人からの指示を待っていたり、自分から仕事を見つけて積極的に行動せず、受け身の姿勢でいると仕事ができない人だと思われてしまうでしょう。
また働き方に自由度がある分、自分で計画的に動くことが必要となります。
主体的に行動することが苦手な人も外資系企業は向いていないといえます。
柔軟な思考ができない人
外資系企業では企業の方向性の変更や計画の見直しが、日本企業より頻繁に行われる傾向にあります。
そのため日々起こる変化に柔軟に対応することができ、成果を上げることができないと外資系企業で活躍することは難しいといえます。
また多様性のある職場において異文化を積極的に受け入れられないと、仕事をしづらくなることもあるため、柔軟性がない人は外資系企業には向いていないでしょう。
コミュニケーションをとることが苦手な人
人と意見を交換し合ったり、チームで協力し合って働くことが苦手な人も外資系企業には向いていません。
前述のように外資系企業では上司や同僚とコミュニケーションをしっかりと取りお互いの意見を明確に伝えていく必要があります。
基本的に人と関わることが好きではないという人は外資系企業で働くことは苦痛に感じることもあるかもしれません。
まとめ
外資系企業は日本企業とは職場環境や働き方、評価の方法などが異なります。
そのため、外資系企業の働き方に向いている人と向いていない人がいるのは事実です。
しかし、先に解説したように、もともとは日本の企業で外国企業に買収された場合など、日本企業と同じような社風の外資系企業もあります。
外資系企業で働いてみたいという人は「向いていないかも」と最初から諦めず、自分に合った求人を探してみると良いでしょう。
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TAKASHI KAWAHARA
自分に合った外資系企業を探すには?
「外資系企業」といっても前述のように外国の企業で日本への市場展開のために日本支社を作ったものもあれば、もとは日系企業で外国企業に買収されたものもあります。
もとは日系企業であれば社風も日系企業と大きく変わらず、従業員も日本人が多いため通常の業務は日本語で行うという企業もあります。
外資系企業で働いてみたいけど「英語が苦手だから無理」「成果が出せるか不安」となかなか踏み出せない人は、転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。
自分の希望に合った求人情報を相談しながら一緒に探してもらえるので、入社後のミスマッチも少なくなり、納得のいく就職・転職活動ができるでしょう。