英語を教える仕事ってないかな。
具体的に紹介していきましょう。
英語が好き・得意科目だったことから、英語を教えてみたいなと考えている人もいるのではないでしょうか。
英語を教える仕事といえば「学校の先生」がまず思いつきますが、他にもいろいろな所で英語を教える仕事はあります。
本記事では英語を教える仕事を3つ紹介し、役立つ資格やどんな人が向いているか、身に着けておきたい力について解説します。
目次
Career Study
英語を教える仕事3選
英語を教える仕事のうち、以下の3つについて解説します。
- 学校や園の先生
- 塾や予備校の講師・家庭教師
- 英会話スクール講師
1.学校や園の先生
2020年に改訂された新学習指導要領から、小学校で3年生から英語教育が導入されました。
3年生と4年生は「外国語活動」として、5年生と6年生は「外国語」という教科として採用されています。
それに伴い、小学校でも英語の教員が採用されるようになり、中学校や高校と同じく、教員として採用されるには教員免許が求められるようになりました。
また、幼稚園や保育園でも英語や英会話の教育を取り入れるところが増えています。
少子化の中で、幼児を獲得するためには保護者に選ばれるための付加価値や特色が必要という背景があるのでしょう。
園や学校で英語を教える場合は、大学や短大で教員免許や幼稚園教諭、保育士の資格を取得する必要があります。
そして、公立学校・園の場合には各地方自治体の採用試験、私立学校・園の場合は各学校・園の採用試験を受け、採用される必要があります。
その他、インターナショナルスクールで仕事を見つけることもできます。
インターナショナルスクールとは日本に住む外国人の子どもや、外国で生まれ育った日本人の子どもなど、 海外で育った子どもたちのための教育・保育の場です。
近年では日本人の子どもが入学できるインターナショナルスクールもあり、日本で生まれ育った子どもが通っていることもあります。
それでもインターナショナルスクールの先生として就職するには、英語圏の大学で教員養成課程を修了していることが条件の場合が多いようです。
2.塾や予備校の講師・家庭教師
塾や予備校・家庭教師として英語を教える講師の仕事も求人が多く、見つけやすいでしょう。
対象は小学生から高校生、高校を卒業した浪人生となります。
特に資格は必要ないことが多いですが、TOEICや英検等で採用の目安が示されたりしていることもあるので確認が必要です。
学校の定期テスト対策や受験対策として通っている児童、生徒に教えるため、高いレベルの英語力と指導力が問われます。
塾や予備校の場合は、各企業の採用試験を受けて入社したり、アルバイトで働くこともできます。
家庭教師も家庭教師を派遣する企業に登録するなどして、英語を教える機会を得ることができるため検討してみると良いでしょう。
3.英会話スクール講師
英語教育の早期化、グローバル化が進んでいく中で、英語を身につけたい、または子どもに小さい時から身につけさせたいと考える保護者も多いのではないでしょうか。
大手の英会話スクールに加え、個人で英会話スクールを経営する方もいて、需要は多いと考えられます。
英会話スクールで採用されるために必須の資格は、ないことが多いようです。
しかし、英会話のレベルはネイティブに近いものを求められることも多いため、留学経験等、海外在住の年数を問われることがあるでしょう。
また、TOEICの点数で採用の条件を付けられることもあるかもしれません。
また、現在は対面の英会話スクールに加え、オンラインでの英会話スクールも多いため、ライフスタイルに合わせて、多様な働き方ができるのも魅力です。
英語を自分のペースで教えたい場合は、英語教室を開くこともできます。
自宅で教室にできる部屋がない場合は、店舗や地域のふれあいセンターや公民館など、公共の施設を借りて開室することもできます。
自宅で教える場合は、子どもが小さい場合などに同じ家の中で仕事ができるため安心ですし、学校から帰ってくる子どもを迎えることもできるでしょう。
自分で英語教室を開室する場合、特に資格は必要ありませんが、教える対象が中学生や高校生になると、それに応じたレベルの英語文法の知識や、英会話力が必要になります。
開室する方法は個人で英語教室を開く場合と、フランチャイズの英語・英会話教室と契約し開室する方法があります。
英語を教える仕事に必要な免許・資格
資格も取っておいたほうがいい気がする。
- 教員免許
- 幼稚園教諭免許・保育士
- TOEIC
- 英検(実用英語機能検定)
- 幼保英検(幼児教育・保育英語検定)
- J-SHINE
1.教員免許
英語教員として学校で働くためには、大学や短期大学で既定の教職課程を履修し、教育実習などを経て教員免許を取得する必要があります。
取得できる教員免許の科目は大学や学部によって異なるので、事前に調べて英語の教員免許を取得できる大学を選ぶことが重要です。
外国語系の学部学科や教育学部の英語教育専攻であれば、多くの場合で英語の教員免許は取得できます。
現在、教職課程のある大学や短期大学については文部科学省のホームページにて確認してみましょう。
参考:厚生労働省「教員免許状 (普通免許状)を取得可能な大学等」
小・中・高校・特別支援学校教諭免許には以下の3種類があります。
- 専修免許:大学院で修士の学位を取得することが必須
- 一種免許:4年制大学以上を卒業することが必須
- 二種免許:短期大学以上を卒業することが必須
ただし、二種免許では高校の教員にはなれないため、高校の教員として働きたいと考えている方は、4年制の大学に進学し、一種免許を取得する必要があります。
中学校と高校の免許取得に必要な履修科目はほとんど共通しているので、両方取得するのがおすすめです。
中学・高校両方の教員免許があれば、就職先の選択肢を広げられるというメリットがあります。
2.幼稚園教諭免許・保育士
まず、幼稚園で英語を教えたい場合は、幼稚園教員免許を取得する必要があります。
そのためには幼稚園教諭養成課程のある大学院、大学、短大などで学び、卒業する必要があります。
学校で養成課程のすべての単位を修了すれば、幼稚園教諭免許を取得できます。
保育士・幼稚園教諭の2種類の免許を卒業と同時に取得も可能です。
教員免許状を取得できる大学や短期大学については、文部科学省のホームページにて確認してみてください。
参考:厚生労働省「教員免許状 (普通免許状)を取得可能な大学等」
幼稚園教諭免許には以下の3種類があります。
- 専修免許:大学院で修士の学位を取得することが必須
- 一種免許:4年制大学以上を卒業することが必須
- 二種免許:短期大学以上を卒業することが必須
保育園で英語を教えたい場合は厚生労働省の認定する保育士資格を取得しなければなりません。
取得する方法は、厚生労働省指定の養成学校(大学・短大・専門学校)で学び、所定の科目・課程を履修すれば、卒業時に保育士資格が得られます。
また、年2回実施の保育士試験(筆記・実技)に合格することでも保育士資格を取得できます。
現在保育士の資格が取得できる養成施設は、以下の子ども家庭庁のホームページで確認してみましょう。
参考:子ども家庭庁「指定保育士養成施設一覧(令和5年4月1日時点) 都道府県、指定都市、中核市別」
3.TOEIC
TOEICは多くの方が知っているスコア型の英語学力試験で、日本では英検やTOEFLに並ぶメジャーな試験ではないでしょうか。
外資系企業など日常的に英語を使用する企業や英会話スクールによっては、TOEICが採用や昇格の基準に利用されている場合もあります。
最高点は990点で、英語教師を目指すなら700〜800点程度の高い点数を取っておくと有利に働きます。
また、教員採用試験では、TOEICのスコアによって、実技試験が免除されたり、一般試験に点数が加算されたりする場合もあるので、受験するのがおすすめです。
4.英検(実用英語機能検定)
英検は日本で最もよく知られている英語の資格試験のひとつで「読む」「聴く」「書く」「話す」の4技能を測ることができるのが特徴です。
中学校や高校の時に受検したことがある方も多いと思いますが、英語を教える仕事をする時、できるだけ高い級に合格しておくと有利になります。
英検はTOEICと比較すると、より英語の総合力を試すことができます。
教員採用試験では、取得している級によって、実技試験が免除されたり、一般試験に点数が加算されたりする場合もあるのでおすすめです。
また、学校や英語教室で英検の対策講座などを実施することもあるため、実際に受検し、合格した経験があると指導する際に活かすことができます。
5.幼保英検(幼児教育・保育英語検定)
英語を使う園、インターナショナルプリスクール、海外の幼児教育施設で働きたい人は幼保英検を受検すると良いでしょう。
幼保英検とは幼児教育、保育環境の国際的なグローバル化に対応できる実用的な英語資格です。
検定の内容は例えば、乳幼児英語(いわゆる赤ちゃん言葉など)や、園の行事・遊びにまつわる英語表現を問われるものになっています。
さらに、子どもの病気やケガ、保護者との会話、アクティビティ(工作や外遊びなど)を指導する際の英語表現を問われる内容もあり、幅広い英語知識が必要です。
英語に関する検定はいくつもありますが、幼児英語教育の内容を扱っているものは少ないです。
グローバル化が進む中で幼児への英語教育の需要は増え続けており、今後需要が伸びていく資格だと考えられます。
6.J-SHINE
J-SHINEとは、小学校の英語教育に必要な知識や技能を十分に持った指導者であることを証明する資格です。
上位資格の取得には実務経験が必要ですが、実務経験がなくても取得可能な資格もあり、通信教育やオンラインでも講座を受講し、資格を取ることができます。
就職時のアピール材料になるなどのメリットがあります。
Career Study
英語を教えるために必要な資質
英語を教える仕事では、英語の実力ももちろん大切ですが、英語力以外の資質も必要となってきます。
ここからは、英語を教える仕事に向いている人の特徴について解説します。
- 教育の専門家としての知識と実力
- 総合的な人間力
- 仕事に対する強い情熱
- 高いコミュニケーション能力
1.教育の専門家としての知識と実力
生徒の進度や理解度に合わせて、分かりやすく教え方を工夫することも必要です。
生徒に合った教材で確実に理解度を高め、英語の力をつけさせる責任があります。
また、特に学校や園では勉強を教えることだけでなく、学級担任としての仕事や部活動、学校行事の担当、保護者との面談など様々な業務があります。
子どもたちを学力面でも精神面でも支えていく必要があり、教育についても専門的な知識や技能を備えていくことが大切です。
2.総合的な人間力
人間力とは、社会性や、常識・教養、コミュニケーション能力などの総合的な力です。
学校でも塾でも「先生」と呼ばれる人は、生徒にとって「模範」として見られます。
保護者の次に身近にいる大人といえる先生の行動や言動は、生徒の人格形成にも影響を与えます。
また、英会話教室の講師などは、自分より年上の受講生を相手にすることもあるでしょう。
誰からも信頼される人になるため、礼儀作法なども含めた総合的な人間力が必要です。
参考:文部科学省 「これからの社会と教員に求められる資質能力」
3.仕事に対する強い情熱
人に何かを教える仕事は簡単ではありません。
なかなか上手くいかないこともあるでしょう。
それでも仕事に対する情熱や使命感、責任感を持ち、常に専門性の向上を図ることが重要です。
教育の現場、特に学校教育は常に変化しており、時代の流れに合った指導法や専門知識が求められるからです。
様々な人に関わっていく仕事なので、柔軟に対応できるよう、引き出しを増やしておくことが大切です。
教えることが好きという気持ちや、教育について常に研究し続ける「学びの精神」が必要といえます。
4.高いコミュニケーション能力
教えるという事は人と関わる仕事です。
生徒はもちろん、保護者、同僚などとコミュニケーションをとる場面が多く出てくるでしょう。
生徒指導などでは、同僚など多方面で密にコミュニケーションを取る必要がありますし、保護者面談などで保護者と信頼関係を築くことも必要です。
人と接することが好きで、コミュニケーションをうまく取れるということも教える仕事に大切な資質です。
TAKASHI KAWAHARA
まずは自分の強みを知ること!
どの年代に教えたいのか、どこで教えたいのかなどの希望条件によっても、就職先や求められる資質が変わってきます。
自分が得意とする分野が文法や英文読解なのか、留学経験があり英会話に強いのかなど掘り下げてみると、自分に合う英語を教える仕事が見つかるでしょう。
また、単に英語力という観点だけではなく、自己分析を通じて、なぜ英語を教える仕事をしたいのか、特にどういう内容の仕事をしたいかなどを把握しておくといいでしょう。
まとめ
ここまで紹介したように英語を教える仕事は多くあり、仕事内容、必要な資格、勤務条件が異なります。
英語力維持のためには英語学習の継続は欠かせません。
いい仕事をするためには、日々勉強し研鑽を積むことが大切です。
教え方も時代と共に変化していくこともあるでしょう。
英語が好きで、教える仕事がしたいなら、常に英語にアンテナを張って最新情報を取り入れる必要があります。
英語の知識はもちろん、教え方や人間的にも魅力的で信頼できる先生になれたらきっと楽しく仕事ができるはずです。
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TAKASHI KAWAHARA
ライフスタイルに合った仕事を見つけましょう
学校や園などで働く場合は、朝から夕方までが勤務時間です。
塾、家庭教師、英会話スクール、英語教室などは夕方〜夜くらいが勤務時間となるため、
自分のライフスタイルに合わせた仕事を見つける必要があります。
フルタイム、パート、アルバイト、常勤講師、非常勤講師など働き方により条件は様々なので、自身の求める職種とワークスタイルを明確にしたうえで、仕事を探しましょう。